20170705_01

事故再発防止のために

【事例】ベッド柵類での挟まれ事故の原因と対策

ホームヘルパーのTさんが訪問中の骨折事故です。利用者は脳梗塞による左片麻痺でパーキンソン病の症状があります。Tさんが利用者の体をベッド上で起こすためにギャッジアップすると、突然利用者の左手がベッド柵に滑り込んで挟まれてしまいました。

慌ててベッドの背を戻しましたが左手を骨折。事業所では「ホームヘルパーが左手の位置をよく確認しなかったことが原因」と謝罪し、治療費を負担することになりました。

【原因】3つの視点にわけて「洗い出し」をしましょう!

1 利用者側の原因
利用者の左手がベッド柵に滑り込んだのはなぜでしょう?

2 介護職側の原因
左手がベッド柵に挟まれていることになぜ気づかなかったのでしょう?

3 環境・器具の原因
設備に問題はなかったでしょうか?

20170705_02

【対策】原因を踏まえて考えましょう!

疾病・障害リスクを踏まえた対策を!
疾患や障害によるリスクを事前に予測していなかったことが、この事故の最も大きな要因です。パーキンソン病の症状があれば、ほかにも「運動機能の日内格差」や「歩行障害による転倒」などのリスクも考えられます。また、本人の意思に反して手が動くのであれば、「ギャッジアップのときには手を毛布の下に入れてもらう」という対策も有効です。

カバーがあれば事故は起きていない
しかし、ヘルパーが注意するだけでリスクをすべて防げるわけではありませんから、リスクが発生しても事故につながらない対策も必要です。パーキンソン病の不随意運動からベッド柵に手を入れてしまうリスクがあれば、ベッド柵カバーをレンタルしてもらうことで防ぐことができます。認知症の利用者にも同じリスクがあります。

監修/山田 滋
株式会社 安全な介護代表介護現場で積み上げた実践に基づくリスクマネジメントの方法論は、「わかりやすく実践的」と好評。著書に『安全な介護』(筒井書房)『介護施設の災害対策ハンドブック』(中央法規)ほか多数。

イラスト/フジサワミカ

関連記事

  • URLをメールで送る
  • このページを印刷する
  • 2017年07月05日

この記事はこの号に掲載されています

【事例】ベッド柵類での挟まれ事故の原因と対策

へるぱる 2017 夏号7-8ページに掲載

おもな特集

  • 事例を見ながら事故の原因と対策を考えよう 事故再発防止のためにできることとは
  • 認知症ケア[2] 「利用者を知る」ができていますか?
  • ホームヘルパーに求められる 食中毒の予防

ほか

いま、困っているのは…

いま、人気の記事