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ホームヘルパーにできる認知症ケア

【困難事例3】物盗られ妄想への対応

ホームヘルパーの訪問中に「財布をとったでしょ!」「アクセサリーが盗まれた」など、物盗られ妄想の症状がときおり出ます。興奮して暴れ出すこともあるため対応に追われ、本来やるべきサービスを行えないことがあります。

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背景をもとに対応を考えよう!
頑張って生きてきたからこそ起こる、物盗られ妄想。妄想を取り除こうとするのではなく、理解し、気持ちを受け止めましょう。一緒に探しながら、これまでの頑張りをねぎらう言葉をかけます。また、興奮が高まっているときにはそれ以上の刺激を与えないよう、一度その場を離れましょう。時間をおくことで気持ちが変わり、穏やかな状態に戻ってもらいやすくなります。

不安に思うCさんの気持ちで一緒に探す
Cさんは、自分の家、大切な物を守らなくてはという強い思いを持っていると考えられます。その思いを理解した上で、「大切な物がなくなって心配ですよね。一緒に探しましょう」など、声をかけて探します。見つからないときは、「心配ですね。警察に相談してみましょうか」など、あるはずの物がなくて不安に思っているCさんの気持ちになって声をかけましょう。

思いに同調し、事前に対策を練る
不安な気持ちを和らげるためにも、大切な物は日頃から管理しておくとよいでしょう。「この箱にまとめておきましょうか?」「この棚に入れたら安心かもしれませんね」など、相談して利用者と一緒に片付けると、安心し、妄想や気持ちが落ち着くかもしれません。

監修/服部安子
社会福祉法人浴風会ケアスクール校長。アドバンスソーシャルワーカー、社会福祉士、精神保健福祉士。訪問介護をはじめ、特別養護老人ホーム、老人保健施設などを立ち上げ、法人内老人部門統括責任者等を経て現職。認知症ケアを中心に、30年以上、地域で取り組む高齢者福祉、障害者福祉に従事。著書『認知症ケアのバイブル(仮題)』(フジメディカル出版)が12月に発行予定。

取材・文/宮下公美子 イラスト/さいとうかこみ

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  • 2018年01月17日

この記事はこの号に掲載されています

【困難事例3】物盗られ妄想への対応

へるぱる 2017 冬号21,22ページに掲載

おもな特集

  • 脱!人材不足のために[2] WEBサイトで職場の様子を伝えよう!
  • 正しい知識とプロの備えで感染症対策をしよう
  • 認知症ケア[4] 「困難事例」にどう対応しますか?

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