20161111

ホームヘルパー奮闘日記

男性ヘルパーの“お試し訪問”を提案して大成功!後編

88歳のYさんは要介護5の女性。要介護度が上がって排泄介助が難しくなり、力のある男性ホームヘルパーの訪問を申し入れました。ところが本人と家族は「下の世話は女性にお願いしたい」とのことで……。

この現場の主人公
中山涼子さん(仮名)53歳 訪問介護歴18年
サービス提供責任者になって8年。困難事例も、問題の根本を探って冷静に対応・解決してきた人。ホームヘルパー業務も兼務。

男性のよさを認めてくれた!諦めなくてよかった
7月×日(男性ヘルパー訪問初回)
男性ヘルパーの佐藤を連れて訪問。仕事を休み、立ち会ってくださった娘さんの前で排泄介助を行う。Yさんの体を抱えながら下着をおろし、ゆっくり便座に座らせた。娘さんは「力に余裕がありますね」と感心している。そしてYさんを車いすからベッドに移乗させ、本人が望む側臥位(そくがい)に。「こんなにキレイに寝かせられるなんて」と娘さん。Yさんと佐藤の会話から男性に対する恐怖心も払拭された様子で、「佐藤さんならお願いしたいです」と。試験に合格!彼には週2回の訪問を担当してもらうことになった。

7月×日(男性ヘルパー訪問初回)
Yさん宅から戻った佐藤が「娘さんに『私は体位移動がうまくできなくて』と相談されたのでコツをお教えしました」と。娘さんは彼の力と技術、そして知識や人格にも一目置いてくれている様子。Yさんも安心して体を委ねてくれているらしい。「佐藤さんの介助にハートがこもっているからだよ。ありがとう!」と伝えた。

10月×日(男性ヘルパー訪問3ヵ月目)
ヘルパーと一緒に訪問。Yさんのパーキンソン病が悪化している。嚥下力(えんげりょく)が落ちて薬の飲みこみも大変そう。そろそろ在宅介護は限界かもしれない。

11月×日(男性ヘルパー訪問4ヵ月目)
Yさんが入院することに。佐藤が「娘さんから『医師に胃ろうをすすめられたんですが』と相談を受けました。お話をじっくり聞き、『お母様のことを一番よくわかっている娘さんが、最も後悔しない方法を選ばれたらよいと思います』と答えたら、納得されました」と。彼は本当に信頼されている。こんなエピソードを重ねながら、男性ヘルパーの素晴らしさをより多くの人にわかってもらいたいと願う。

振り返って、今思う私がうまくいったワケ
・お試し訪問を提案した
男性というだけで断られることは多く、気持ちもわかるので、「自分も一緒に同行しますので、一度ケアをさせてもらえませんか」とお試し訪問を提案して安心してもらいました。

・きちんと話し合い、本当の理由を探った
理由もなく断ることは少ないので、話し合いの場を設け、ご本人とご家族の不安や悩みを探りました。それを理解したうえで提案したため、納得してくれたのだと思います。

イラスト/タナカユリ

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  • 2016年11月11日

この記事はこの号に掲載されています

男性ヘルパーの“お試し訪問”を提案して大成功!後編

へるぱる 2016 秋号63ページに掲載

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