20180907_01

実例集[第4回]サービス提供記録

【入浴介助】佐藤さん(91歳/要介護2)へのサービス提供記録の事例

こんな人

  • 腰の手術後、痛みにより横になることが多く、体力が低下している。
  • 入院により下肢筋力が低下しており、入浴介助が必要。
  • 嚥下(えんげ)機能の低下が見られ、食事中にむせることが多い。

今日の出来事
15:30 いつもどおり入浴を促すが「だるいんだよな」と否定的な反応。
15:40 温泉の話で盛り上がると、「やっぱり入っておこうかな」と前向きに。
15:50 入浴準備。
16:00 髪と体を洗う。体の前身は佐藤さん自身で洗う。
16:10 湯船に移乗(足が上がりづらく3度目で成功)し、5分ほど入浴。
16:20 水分補給(麦茶200mL)したあと、「ちょっと疲れたけど気持ちよかった」とベッドで横になる。
16:30 記録を書き、サービス終了。

ホームヘルパーの記録[3]
最初は入りたくないと言っていたけれど、しばらくお話ししているうちに、「やっぱり入っておこうかな」と言った。湯船に入るとき、少し手間取った。いつもより短めの時間入浴したあと、少し水分を摂ってから「気持ちよかった」と言って横になった。
→記録に具体性がなく、あいまいな内容です

ホームヘルパーの記録[4]
入浴拒否があったが、10分後に気分が変わり全身浴。シャワーチェアを用いて湯船をまたぐ際、足がなかなか上がらず3回もやり直し、動作に問題あり。通常より短く、5分ほど湯船につかる。入浴後は常温の麦茶を200mLほど摂取。疲れがちですぐベッドに横になり、体力低下が懸念される。
→佐藤さんや家族が見ることを意識せず、強い言葉を多用しています

模範解答例
訪問時は「だるいんだよな」と入浴に乗り気でなかったが、温泉の話をしているうちに、「やっぱり入っておこうかな」との言葉が。湯船に移乗する際、足が上がりづらく、3回目の挑戦でまたぐことができた。佐藤さんの了解を得て、湯船につかる時間は通常より短く5分ほどとする。入浴後は常温の麦茶を200mLほど摂取し、「ちょっと疲れたけど気持ちよかった」と言ってすぐにベッドで横になった。

柴田範子(しばた・のりこ)
NPO法人「楽」理事長として、小規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト「くじら雲」を運営する。神奈川県ボランタリー活動推進基金審査会委員。元・東洋大学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした言葉のかけ方・話の聞き方』など、著書も多数。

イラスト/仲野ひかる

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  • 2018年09月07日

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【入浴介助】佐藤さん(91歳/要介護2)へのサービス提供記録の事例

へるぱる 2018年9・10月号76ページに掲載

おもな特集

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  • “虐待”の芽を摘むために 日々のケアからできること

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