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愛すべきヘルパーな日々

“付き添い婦”から始まった介護の道

学生の頃、同居していた祖父が脳溢血(のういっけつ)で倒れ、6年ほど入院生活を送っていました。当時は入院患者の身の回りの世話をする付き添い婦の制度があった時代。

お世話になっていた付き添い婦さんがとても素晴らしい方でした。祖父はほぼ寝たきり生活でしたが、彼女のおかげで、ひとつも褥瘡(じょくそう)がなく、認知症にもならず、「疲れたから寝る」と言って、そのまま息を引き取るという穏やかな最期でした。

おじいちゃん子だった私は、その様子をみて「付き添い婦になりたい!」と思ったのですが、制度廃止で断念。調べるなかでホームヘルパーの存在を知り、「1人ひとりと密接に関わることのできるヘルパーになりたい!」と介護の道に進み、25年以上がたちます。

今は現場を離れ、人材育成や資格講座の講師などを担当しています。介護職についた頃は「自分のスキルをあげること」、サービス提供責任者としてホームヘルパー指導をしていた頃は「ご利用者様に必要とされるヘルパーを育てること」、そして今は「ご利用者様が満足できるサービスを提供できる人材を育てること」を目標に取り組んでいます。

これから介護の世界に入る人と接する機会も多いので、常に初心に戻ることができ、また、業界の変化を感じられる立場です。だからこそ「どんな経験も出会いも自分を活かしてくれる。1つひとつ無駄にしたくない。自分のやり方に固執していられないな」と感じています。

“介護”は特殊な技術が必要かもしれませんが、特殊な仕事ではなく、ご利用者様の生活を支えるもの。ご利用者様も私と同じように“笑って楽しく生活したい”はずですよね。そのためには、自分の生活もきちんとして、人間らしくありたい。それが介護職として一番大切なことのように思います。

ヒューマンライフケア株式会社 柏瀬美奈子さん
管理本部 人事部 育成担当 ジュニアマネジャー。介護福祉士。施設介護、通所介護、訪問介護などの職を経て、2013年より現職に。人材育成、研修企画、業務開発などに従事。これから「介護」を目指す人の熱い想いを支え、その教育・研修を行うことで、地域・社会への貢献を果たしている。

写真/PIXTA フォトライブラリー

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  • 2018年09月12日

この記事はこの号に掲載されています

“付き添い婦”から始まった介護の道

へるぱる 2018年9・10月号70ページに掲載

おもな特集

  • ケアマネジャー&医療職との連携を目指して! ホームヘルパーに求められる医療の知識とは?
  • 現場で慌てないために 緊急時に備えていますか?
  • “虐待”の芽を摘むために 日々のケアからできること

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