20191223_01

これはやっていいこと︖

【事例】夫婦ともに要介護の場合の外出介助

Q 夫婦ともに要介護ですが歩行は可能なため、ホームヘルパー1人で夫婦2人の外出介助を担当してもいいですか?
現在の状況
長男夫婦(共働きで日中は不在)と同居しているご夫婦です。主治医から、「家に引きこもらず、できるだけ外出して社会との交流を持つように」と言われていますが、ご夫婦で一緒に通っている週3回のデイサービス以外の日は2人とも家の中でじっと過ごしています。

家事に関しては長男夫婦が夜間や週末に対応し、食事や排泄などは自立しているため、訪問介護サービスの利用はなかったのですが、引きこもりがちな状況を受け、長男夫婦から今回、初めての依頼がありました。

そこで、買い物リストを預かり、買い物がてら、近くのスーパーまでご夫婦の外出を支援する提案が出ました。身体的には自立しているため、2人とも見守り程度で歩行は可能です。1人のホームヘルパーが2人の外出介助をしても大丈夫でしょうか?

A 介助そのものはできますがホームヘルパー1人で担当した場合、2人分の算定はできません。
技術的に2人同時に介助することが可能でも、介護保険制度上では、1人のホームヘルパーが同時間帯に2人分の介助をしたとして請求することはできません。

こう考えよう
もし人員的な関係で、ホームヘルパー1人でご夫婦を同時に介助したいのであれば、1人分は無償になりますが対応は可能です。しかし、「1人は無償だから目配りも軽く」ということは絶対にあってはなりません。

2人分の算定を可能とするのであれば、ホームヘルパーも2人で対応することになります。おそらくご夫婦揃っての外出を希望しているのでしょう。であれば、多少仰々しくなるかもしれませんが、1人につき1人が対応しましょう。

ちなみに、1人を介護保険で請求し、もう1人を自費にすることはできません。介護保険の給付と同時間帯に、同一支援者(この場合、ホームヘルパー)が自費を算定することはできないと解釈されます。もちろん、2人とも自費対応は可能です。これが一番すっきりするかもしれません。

本誌では、外出の介助で迷いがちな事例と対応⽅法について詳しく解説しています。

監修・執筆/能本守康
介護福祉⼠、主任介護⽀援専⾨員、相談⽀援専⾨員、⽇本ケアマネジメント学会認定ケアマネジャー、⽇本介護⽀援専⾨員協会常任理事、(株)ケアファクトリー代表取締役などを務める。著書に『Q&A 訪問介護サービスのグレーゾーン第3次改訂版』(ぎょうせい)などがある。

イラスト/藤原ヒロコ

  • URLをメールで送る
  • このページを印刷する
  • 2019年12月23日

この記事はこの号に掲載されています

【事例】夫婦ともに要介護の場合の外出介助

へるぱる 2020年1・2月号60,61ページに掲載

おもな特集

  • ホームヘルパーにできる 看取りケアって何だろう?
  • 脳卒中かそうでないかを意識! 緊急時対応
  • 歯磨きだけじゃない! 口腔ケアで利用者の健康をサポート

ほか

いま、困っているのは…

いま、人気の記事