心地よい「場」づくり
認知症になると、できないこと・わからないことが増え、不安に駆られるもの。できる限り、その“不安”を解消できるよう努めましょう。自宅を安心して暮らせる状態に保つのはもちろん、「ここにいていいんだ」「必要とされているんだ」と利用者が思える役割の提供や声かけも大切です。
目配り・観察力
利用者の健康状態、言動、暮らしぶり、家族の様子など、広範囲にわたっての「目配り」が大切です。そのために必要なのが「観察力」。「今日は何となく違う」といった、利用者の“体の表情を読み取る技術”も求められます。
この2つを元に、ホームヘルパーとして目指すのは「できること」を伸ばす関わり=自立支援です。認知症ケアにおいてもこれが重要となります。
監修/黒松基子
日本ホームヘルパー協会 副会長。公益社団法人 認知症の人と家族の会 島根県支部代表のほか、しまね若年性認知症相談支援センター 若年性認知症コーディネーターも兼任。介護の専門学校で非常勤講師もつとめる。イラスト/オカムラナオミ