玄関に入ってから挨拶
玄関に入り、ドアを閉めてから、「〇〇事業所のホームヘルパーの□□です」と改めて名乗ります。初回は、初任者研修の修了証や会社のホームヘルパー証、名札をお見せするなどして、相手に自分の身分がわかるようにするとよいでしょう。
自分の荷物や上着は玄関近くに
脱いだコートやバッグは玄関の上がり口に置き、仕事に最低限必要なものだけを持って室内に入りましょう。室内でバッグから物を出し入れしていると、認知症の利用者から“自分の家の物を勝手に持ち出しているのでは…?”と疑われる可能性があります。また、何か緊急事態が起こり、急いで退出する際にも、さっと自分の荷物を持って出ることができます。
使った物、動かした物は必ず元の位置に
調理に使った鍋や包丁、掃除のために移動した置物などは、必ず元の位置に戻します。動かす前の、元の位置がわからなくなってしまったら、利用者に確認を。「こけしの顔の向きが違う」など、こだわりのある品なら、一緒に手伝ってもらいながら直すことで、利用者の自立支援ケアにも繋がります。
茶菓は丁重にお断りを
茶菓のもてなしは、きちんとお断りしましょう。最初が肝心です。サービス提供にあたっては、必要な対価(利用料)をいただいているので、気兼ねなくサービスを利用してもらい、よけいな心遣いをされないようお断りするのが筋です。ただし、用意してくださった、その気持ちには感謝の意を表しましょう。
監修/柏瀬美奈子
ヒューマンライフケア株式会社・人材開発室 主任講師。介護福祉士。施設介護、通所介護、訪問介護などの職を経て、人材育成、資格講座の講師を担当。2013 年より現職に就き、研修企画、業務開発などに従事。これから「介護」を目指す人の熱い想いを支え、その教育・研修を行うことで、地域・社会への貢献を果たしている。取材・文/寺尾まり イラスト/フジサワミカ