訪問介護は、施設での介護とは以下の2点で大きく違い、独特の配慮が求められる事業です。ポイントを押さえたうえで、私たちに求められていることを考えてみましょう。
利用者の自宅で介護する
- 自宅=プライベートな場所
- 利用者のプライバシーに立ち入るので、より厳しい目で見られがち
- 利用者宅の生活やルールを尊重する必要がある
- 家族や近所への気遣いも一層求められる
など
基本的にひとりで介護する
- 他のスタッフがいないので自分のやり方・考え方に傾きがち
- スタッフ同士のチェック機能がない
- 利用者・家族との距離が近く、なれなれしくなってしまいがち
など
だからこそ……
介護のプロとして、接遇へのより高い意識が求められます
私たちの仕事は、プライバシーに深く関わり細やかな配慮が求められる一方、一対一の関係でサービスを行うため、他人の目が入りにくい特殊な環境に置かれています。そのため、接遇に対する個々のスキルを常に磨く必要があります。
監修/濱島しのぶ
株式会社しのコーポレーション代表取締役。接遇アドバイザー。全日本空輸(ANA)株式会社客室乗務員、特別養護老人ホーム介護主任兼教育担当等を経て、2007 年より現職。文/元井朋子 イラスト/尾代ゆうこ