予定していた仕事を終えて片付けが済んだら、利用者にそのことを告げ、確認していただきます。もしまだ時間が余っている場合は、ほかに用事はないか尋ね、訪問介護計画に入っていることであれば対応しましょう。
記録用紙を書く時は利用者の前で
サービスが終了したら、利用者の前でサービス内容を記録に残します。記録は、利用者に説明し、同意を得なければならない公文書。ボールペンで記入し、修正の際は二重線を引いて訂正印を。利用者や家族も読むことを想定して、相手に失礼のない文章、誰にでもわかりやすい言葉で記述します。
次回の訪問を告げて挨拶
記録用紙に利用者の印鑑をいただいたら、控えを先方に残し、次回の訪問日時が決まっていれば、それを告げて挨拶し、退室します。この時も、来た時の挨拶と同様に、利用者の目線の高さに合わせること。忘れ物をしないように持ち物の点検も忘れずに。
玄関を出てから上着を
コート、ジャンパーを羽織るのは玄関を出てドアを閉めてからです。汚れた靴下を履き替えるのも、このタイミングで。「寒いからどうぞ中で着て行って」と利用者がこちらに配慮してくれた時には、感謝の意を伝え、玄関内で着てもよいでしょう。
近所の方と顔を合わせたら
利用者宅を出たあと近所の人と顔を合わせたら、知らん顔ではなく、軽く会釈を。近所と顔見知りになっておくと、訪問時に不在の際、「あっちに行ったのを見たわ」などと情報を教えてもらえる場合があります。ただし、「〇〇さん、どうしていらっしゃるの? 最近、見かけなくて」などと訊かれても、「お変わりないです」と短く返すだけにとどめましょう。守秘義務の観点から、詳しく話すことは避けます。
監修/柏瀬美奈子
ヒューマンライフケア株式会社・人材開発室 主任講師。介護福祉士。施設介護、通所介護、訪問介護などの職を経て、人材育成、資格講座の講師を担当。2013年より現職に就き、研修企画、業務開発などに従事。これから「介護」を目指す人の熱い想いを支え、その教育・研修を行うことで、地域・社会への貢献を果たしている。
取材・文/寺尾まり イラスト/フジサワミカ