ポイント
- Mさんの若い頃の無茶ぶりを心配しつつも、何とか本人の希望に沿った暮らしをしてほしいという兄弟関係のよさがうかがえる記載です。Mさんの疾病の特性を理解し、弟が不安に感じている部分を訪問介護サービスでどのように補えるか考えてみましょう。
- 体の動かし方について、どのような点に問題があるのか、できるだけ具体的な記述を心がけましょう。さらに今後、どのような作業療法の訓練を行っているのか共有したり、成果を確認したりすることで、「チームでのケア」を実現しやすくなります。
- 若い頃から料理が趣味だったというMさん。認知機能の低下はみられるものの糖尿病食を一緒に作り、食事管理について学ぶことで、自立への大きな一歩を踏み出せるかもしれません。
本誌では「アセスメント表」の他「訪問介護計画書」「手順書」「サービス提供記録」など、よりよいケアにつながる書類作成のポイントを実例と共に解説しています。
監修/柴田範子(しばた・のりこ)
NPO法人「楽」理事長として、小規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト「くじら雲」を運営する。神奈川県社会福祉審議会委員。元・東洋大学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした言葉のかけ方・話の聞き方』など、著書も多数。