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作業ができない利用者と掃除をしてもよいですか?

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作業ができない利用者と掃除をしてもよいですか?

利用者の希望で一緒に掃除をしています。しかし、高次脳機能障害があって、実際にはほとんどできていません。むしろ汚している状況です。それでも気持ちを尊重して、一緒に掃除したほうがよいですか?

A 自立支援の観点から判断すると、よいことです。方法を工夫して何かできることを見つけましょう。

掃除の支援は部屋をきれいにするという目的のほかに、本人が自ら掃除ができるようにするという目標も重要です。この場合、「できる・できない」は別として、本人の希望を尊重した支援が望ましいといえます。

【こう考えよう】

支援する側からすると、「部屋をきれいにしなければならないのに、利用者がむしろ汚している!」という状況は我慢できないかもしれませんね。しかし、本人自ら「掃除がしたい」ということであるなら、それを一番尊重すべきでしょう。

実際にはほとんど掃除ができないのであれば、方法を工夫するとか、本人にできることからはじめてみるなどプロとしての支援が必要です。

おそらくリハビリテーションも活用していると思いますので、理学療法士などと連携し、「現在できること」「これからできるようになること」を整理して、支援していくという調整が重要になります。

 

監修・執筆/能本守康
介護福祉士、主任介護支援専門員、相談支援専門員、日本ケアマネジメント学会認定ケアマネジャー、日本介護支援専門員協会常任理事、(株)ケアファクトリー代表取締役などを務める。著書に『Q&A訪問介護サービスのグレーゾーン 改訂版』(ぎょうせい)などがある。

イラスト/藤原ヒロコ

この記事は『へるぱる 2018年3・4月号』に掲載されています

今号の研修特集は「初心者もベテランも見直そう! 訪問時の心得」です。「実はみんな困ってる! 大きな人の移動・移乗」、「信頼&コミュニケーションが深まる『接遇』できていますか?」など。イラスト解説で、楽しく確認できます。
研修特集以外にも、「実例集 アセスメント表」のほか、あいまいゾーン、介護保険改正から医療の知識、食材がないときのお助けレシピまで、訪問介護で必要な情報をイラストと写真で解説しています。
『へるぱる』は、2018年から年6回発行・偶数月1日発売に変わりました。

へるぱる2018年3・4月号

特集内容

巻頭特集

初心者もベテランも見直そう!

訪問時の心得

研修特集1

実はみんな困ってる!

大きな人の移動・移乗

研修特集2

信頼&コミュニケーションが深まる

接遇できていますか?

  • もう悩まない!
    サービス中のあいまいゾーン[第5回]
  • 「老計第10号」ポイントはここ![第1回]
  • 基本の介助術[第1回]
    清拭・部分浴をマスターしよう!
  • ホームヘルパーが知っておきたい!
    医療の知識[第4回]―排尿にまつわるトラブル―
  • 2018年 介護保険制度改正で訪問介護はどうなる?[第1回]
  • サービス提供責任者がイキイキ
    働きやすい事業所づくりの秘訣[第1回]
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ ―愛すべき ヘルパーな日々―
  • 実例集[第1回]アセスメント表
    アセスメントのコツ
  • おたよりお待ちしてます!
  • 訪問しました!
    キラキラ へる★ぱる
  • へるぱるPICK UP
  • 切り取って使えます!
    食材がないときのお助けレシピ
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