誰でも、「あなたはこんな人」と決めつけられるのは嫌なものです。それは認知症の人も同じ。しかし、認知症の人たちは長い間、世間から一方的なレッテルを張られてきました。介護の専門職であっても、認知症の人には特徴的な姿があり、共通する対応法があると思い込んでいたりします。でも、果たしてそれは本当でしょうか。
専門職だけでなく、一般の人にも認知症に関する知識やイメージが浸透している現代。「認知症の人への対応法」というものの見方でよいのかを含めて、今回はそういった話のもっと手前の部分について、一度立ち止まって考えてみたいと思います。
認知症に対するよくある思い込みやイメージを事業所内で話し合うことから始め、認知症の「症状」って?「物忘れ」ってどういうこと?など、さまざまな疑問を考える研修です。誌面では、グループワークや問いかけ、プラスα情報なども掲載し、考える構成にしています。ぜひご活用ください。
監修/木之下徹
のぞみメモリークリニック 院長。東京大学医学部保健学科、山梨医科大学卒業。2001年、「こだまクリニック」を開設。認知症専門の訪問医療に携わる。2014年、東京・三鷹に認知症専門外来・訪問診療「のぞみメモリークリニック」を開設。著書に『認知症の人が「さっきも言ったでしょ」と言われて怒る理由』(講談社)。
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