見下したり、悪意があったりする訳ではなく、逆に利用者を思うからこそ、あえてタメ口を使っているという人もいるかと思います。そうした際によく聞く声として、
●耳が遠かったり、認知症で伝わりにくかったりするから
があります。
そのような場合でも、「敬語よりもタメ口の方が伝わる」「タメ口を使った方が、利用者にとって有益だ」という根拠を示し、ケアプランに記載してもらい、利用者や家族の同意を得たうえで対人コミュニケーションの技術のひとつとして、適切に使うようにしましょう。
それができないのであれば、上記のような理由があったとしてもタメ口を使うべきではありません。
本誌では、「タメ口を使うことによるリスク」についても取り上げています。さらにワークショップも盛り込み、研修に役立つ内容になっています。ぜひご覧ください。
監修/山中慎太郎
岡山県倉敷市を拠点に、高齢者施設や保育園など20以上の事業所を擁する社会福祉法人 四ツ葉会の理事長。YouTubeチャンネル「介護学部マニア学科」も運営し、介護・福祉全般のノウハウを解説。現場に即した内容が好評を得ている。
イラスト/関口紀子
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