「個人防護具」というのは、マスクや手袋、エプロン、眼鏡やゴーグルなど、感染予防のために身につけるもののこと。個人防護具を着脱することで、「自分の身を守り、自分自身が媒介者となって、利用者から利用者へと感染を広げる」ことを防げます。
標準予防策の考え方に基づき、血液、体液、分泌物、排泄物、粘膜、傷のある皮膚などに直接接触することを防ぐために、必要に応じて組み合わせて使います。
マスク
血液や体液、分泌物、排泄物などが口や鼻に飛散する心配があるときや、せきやくしゃみ、会話で飛んだ唾液などからの飛沫感染を予防するために使います。
エプロンなど
血液や体液、分泌物、排泄物などが衣類に飛散する心配があるときなど、ウイルスや細菌が衣類に付着しないように着用します。
手袋
血液や体液、分泌物、排泄物などの処理をするとき、体位変換や入浴介助などのケアで血液や体液、分泌物、排泄物などに接触する場合に使用します。利用者ごとに使い捨てにしましょう。
本誌では感染症を発症している利用者と接する際の「標準予防策」+「経路別予防策」等役立つ対策を詳しく紹介しています。
監修/西川美由紀
日本赤十字社医療センター 看護部 感染管理認定看護師 副師長
東京医療保健大学大学院感染制御実践看護学講座、日本赤十字社助産師学校、心身障害児総合医療養育センター養育研修所などの非常勤講師を務める傍ら、2018年より東京医療保健大学大学院感染制御学博士課程在学中。取材協力/株式会社ナース・ステーション
(事業本部長 関口真充 看護部長 鈴木加津美)取材・文/植田晴美 イラスト/しまだ・ひろみ