介護保険法の目的(第一条)にもあげられている「自立支援」という理念。介護職であれば、この言葉を知らない人は少ないと思いますが、どれだけの人が「自立支援とは……」と明確に答えられるでしょうか。今回の研修では、「自立支援」をどのように捉え、日々の業務で実践していけばいいのかを、一緒に考えてみましょう。
自立支援を考える前に、まず、「自立」とはどういうことか、を見てみましょう。「自立」の辞書的な意味は、「他の援助を受けずに自分の力で身を立てること」ですが、介護分野においては、様々な自立の形があります。
「身体的自立」
「精神的自立」
「社会的自立」
「経済的自立」
「依存的自立」
この、様々な意味の「自立」を支援するとは、どういうことか? を、本誌では、具体的な場面に沿って考えていきます。介護保険法第一条にも明記されている大切なこの理念。一緒に改めて考えてみませんか?
監修/小平めぐみ
国際医療福祉大学大学院 准教授。医療福祉経営専攻 先進的ケア・ネットワーク開発研究分野。1997年より医療法人・社会福祉法人にて介護職として勤務。2009年より居宅支援事業所介護支援専門員として勤務。2011年より現職。一般社団法人日本自立支援介護・パワーリハ学会理事。
イラスト/タナカユリ
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