医療との連携のためにホームヘルパーが心がけたいこと
病気の種類に限らず、介護職が全般的に心がけておきたいことがいくつかありますが、もっとも大切にしたいのは、「一人ひとりをしっかり見る」ということです。そのうえで、
- 「いつもと違う」に気づくこと
- 体調変化のサインとなる情報を共有する
- 言葉にできない痛みや苦しみに目を向ける
この点を意識して向き合いましょう。そして、
チームで利用者を守るために医療のことは医療職に任せる
病気の診断、治療方針の決定、投薬、検査などについては、医療職が本人の状況を踏まえて考えるものです。介護職が勝手に判断したり、アドバイスをしたりすると、利用者は混乱してしまうので避けましょう。「チームで利用者を守る」ことを意識して、介護職だからこそできることに力を注ぐことが大切です。
監修/遠矢純一郎
桜新町アーバンクリニック院長。総合内科専門医、日本在宅医学会指導医、スウェーデン・カロリンスカ医科大学 認知症ケア修士。1992年鹿児島大学医学部卒業。大学病院・公立病院などの勤務を経て、2000年用賀アーバンクリニック副院長。2004年から在宅医療に取り組み、2009年より現職。東京・世田谷を中心に、多職種チームによる在宅医療を実践している。主要著書に『引ける!わかる!高齢者の急変時対応』(技術評論社)がある。
イラスト/ササキサキコ