「接遇」が訪問介護においてなぜ大切なのか、には色々な視点がありますが、良い接遇が良い介護につながるということはとても大きな理由です。
なぜなら、利用者や家族に対して、高い接遇力に基づいた介護サービスを提供することで「利用者の満足度を高める」だけに限らず、「利用者の重度化防止や自立支援につながる」と考えられるからです。
高い接遇力に基づいた介護サービスを提供することで利用者の信頼度が高まり、その結果として以下の2点が期待できます。
①介助がスムースになり、事故の減少、円滑な身体介助につながる=重度化防止
②利用者がニーズを伝えやすくなり、介護職からの声かけに耳を傾けてくれやすくなる=自立支援
では「接遇力を高める」ために、事業所でできる取り組みはどんなことなのでしょう。
接遇マナーなどを学ぶことも大切ですが、『へるぱる2025 3・4月』では、実際におこなわれている取り組みを提案します。例えば、一流ホテルのカフェなどに行き、お客さんとして接客を体験する。事業所の朝礼で「笑いの輪」で笑顔づくりを実施する、など、ちょっと新鮮な取り組みのご提案も。他にも、言葉の「ポジティブ変換」例や、敬語の正しい使い方もご紹介。ぜひ、今度の事業所内研修に活用してみてください。
監修/エルケア株式会社 南 恵美子
本社品質管理グループ。社会福祉士、介護支援専門員。MSW、老健相談員を経験後、同社にケアマネジャーとして入社。現場を経て、現在は本社内研修等を担当
監修/ロングライフホールディング株式会社 伊東沙璃香
研修グループ/総務グループ兼務。有料老人ホームでの営業、ヘルパーを経験し現職に至る。中途採用者および新卒採用者に向けた研修内容の作成から実施まで一貫して担当。
イラスト/ホンマヨウヘイ