高齢者は様々な要因により、脱水症、熱中症になりやすい状態にあります。重症化すると死に至る危険もあり、日頃の予防が求められています。ホームヘルパーの役割を見直し、脱水・熱中症ゼロを目指しましょう!
そもそも、脱水症と熱中症がどういった症状か知っていますか? まずは、それを押さえておきましょう。
脱水症とは?
発汗や発熱、下痢などによって体液が失われて不足したことにより、体に必要な栄養素や酸素が取り込めなくなったり、老廃物の排出が滞ったりすることで、体温コントロールができなくなるなど様々な障害が起こる状態。
熱中症とは?
体液の不足や、体温上昇で起こる障害の総称。体液の不足=脱水症の状態が続くと、これ以上の体液を喪失しないよう発汗にストップがかかる。すると、体温を下げられなくなるため、体温が上昇し、意識障害やけいれんなど様々な障害が起こる。死に至ることもある。
つまり、脱水症を予防することが、熱中症対策につながるのです。
監修/秋山正子
株式会社ケアーズ 代表取締役・白十字訪問看護ステーション 統括所長。NPO法人 白十字在宅ボランティアの会 理事長。認定NPO法人マギーズ東京 共同代表理事兼センター長。気軽に立ち寄って相談できる「暮らしの保健室」室長。「教えて!『かくれ脱水』委員会」委員などを務める。取材・文/植田晴美 イラスト/西脇けい子