訪問介護に役立つ!研修資料に使える!へるぱる

起きた事故への最適な対応こそ再発防止につながる

記事

  • 事故
  • 再発防止
  • 研修
起きた事故への最適な対応こそ再発防止につながる

介護現場において、事故の予防はきわめて重要な課題です。しかし、事故を「起きてはならないもの」「起こらないようにできるもの」として、予防することばかりを考えると、かえってよいケアから遠ざかってしまうおそれもあります。今回は、起きてしまった事故を個別に分析することで、事故再発防止につなげる視点をお伝えします。

介護現場における事故の本当の問題点は何でしょうか? それは、「事故が起こること」ではなく、事故によって利用者が心身にダメージを受けることです。

ホームヘルパーの不注意で急須にヒビが入ってしまった事故。その急須の価格とは関係なく、「また買えばいいわ」とさして問題視しない利用者もいれば、「両親から受け継いだ大切なものだったのに!」と大きなショックを受ける利用者もいます。

たとえ同じように見える事故でも、

  • その事故によって利用者にどんな影響があるか
  • 利用者や家族にどう説明、謝罪するべきか
  • 再発防止のためにどんな取り組みをすればいいか

はケースごとに異なるのです。

 

事故を「のびしろ」として前向きに捉えよう

どんなに気をつけていても、事故が起きてしまうこともあるのが現実です。現場で事故が起きたとき、ホームヘルパー個人のスキルの問題に落とし込んで、話を終わらせてしまうことはないでしょうか。しかし、本当の事故の原因は複雑なことが多いだけに、より根本的な原因を探ることが重要です。

事故を事業所全体の問題として捉えて課題を明確にし、最適な対応を心がけることは、関係者のダメージを最小限に抑えるための最善の道。それだけでなく、より安全で利用者に寄り添ったサービスを提供するきっかけにもなり、いわば事業所にとっての「のびしろ」にもなり得るのです。

そのためには、単に振り返りや反省をするだけでなく、個別の事故をきちんと分析して対応することが欠かせません。そこで意識したいのが、「事故対応の3原則」です。

本誌では起きた事故を次へつなげるための事故対応の3原則を詳しく解説しています。

 

監修/倉井千恵
セコム医療システム株式会社 ケアサービス部課長。看護師、ケアマネージャー。1998年に入社。訪問看護、訪問介護、ケアマネジャーの実務を経て、現職。在宅介護を展開する部署で、おもに組織作り、人材の育成を担当。

イラスト/みやれいこ

この記事は『へるぱる 2019年7・8月号』に掲載されています

巻頭特集は「福祉用具を見直そう!」です。介護ベッド、車いすなどの基本の福祉用具の使い方として、“意外に知られていない機能”プロの介護職として知っておきたいことを改めて考えます。

また、高齢者の脱水・熱中症が毎年問題になっていますが、その早目の対策&「事故再発防止」を、研修特集としてお届けします。

へるぱる2019年7・8月号

特集内容

巻頭特集

利用者に合った使い方、できていますか?

福祉用具を見直そう!

研修特集1

早め早めが何より重要!

脱水・熱中症予防

研修特集2

個別の分析が

事故再発防止につながる!

  • 症状別介護の基本[第3回]
    ─脳血管障害─
  • 「自立支援」と「重度化防止」の観点で読み解く
    老計第10号[第3回]
  • 事例から考える
    あいまいゾーン[第3回]
  • これからのホームヘルパーに求められる
    服薬の知識[第3回]
  • 介護保険制度をはじめ気になる話題をお届け
    知っとこ! 介護ニュース
  • 知っておきたい
    障害者への支援 いろはの“い”
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ
  • 愛すべきヘルパーな日々
  • 実例集 書類の書き方
    例文つき
  • バックナンバー販売店リスト
  • 訪問しました!
    キラキラ へる★ぱる
  • へるぱるPICK UP
  • 切り取って使えます!
    高齢者の健康お助けレシピ─貧血─
  • アンケートはがきの回答でQUOカードプレゼント!
  • 年間購読お申し込みでプレゼント!
年間購読はコチラから
紙版を買う
  • Amazon.co.jp
  • 楽天ブックス
デジタル版を買う
  • 書店によってはお取り扱いが無い場合がございます。あらかじめご了承ください。
  • デジタル版は紙の雑誌と内容が異なる場合や掲載されないページがある場合がございます。また、印刷はできません。あらかじめご了承ください。
お知らせ/新着記事一覧