食べ物や飲み物の誤嚥は、直接的に命に関わることも少なくありません。また、誤嚥性肺炎などの重大な疾患の原因となることもあり、慎重な対応が求められることは間違いありません。一方で、人間にとって食の楽しみは大切なものですから、利用者や家族から「こんなものが食べたい/食べさせてあげたい」といった要望も出やすいでしょう。できるだけ相手のニーズに応えながらも、誤嚥によるリスクを低下させるような改善策が求められます。
分析の視点
誤嚥は予見できるものだったか?
予見できるものであれば、対策を立てて介護計画に反映していた?
誤嚥したときはどんな状態だったか?
- いつ、どんなものを食べていた?
- 水分補給は行っていた?
- 利用者の姿勢や食べるスピードは?
- どのように食事介助していた?
本誌ではさらに詳しい分析視点のほか、事例をもとにしたワークショップも掲載しています。
監修/倉井千恵
セコム医療システム株式会社 ケアサービス部課長。看護師、ケアマネージャー。1998年に入社。訪問看護、訪問介護、ケアマネジャーの実務を経て、現職。在宅介護を展開する部署で、おもに組織作り、人材の育成を担当。イラスト/みやれいこ