ポイント
- コミュニケーションや心理についてのアセスメントも重要です。「ある・ない」といった項目をチェックするのはもちろん、どんなときにそう感じるのかといった点も書き添えられるといいですね。
- 高齢者の聴力は、「高い音は聞こえづらいが、低い音は聞き取れる」という特徴が出やすいもの。聞き取りの際に意識して、音の高低による違いなどがわかれば記載しましょう。
- 特記事項を書き加えられるスペースを設けておくと便利です。
- 痛みを感じる部位や、どのようなときに痛むかといった点がしっかりと聞き取れていることがわかり、中身の濃い情報です。
- IADLについても、「本人ができること」「手助けが必要なこと」が明確になるよう記載することが重要です。
- 特に「周辺症状」に挙げられた項目は、介護者側から見た表現。そのような言動が確認できたときは、特記事項の欄に得られた情報を書き込み、その理由を探りながらアセスメントすることを忘れないようにしましょう。
柴田範子(しばた・のりこ)
NPO法人「楽」理事長として、小規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト「くじら雲」を運営する。神奈川県ボランタリー活動推進基金審査会委員。元・東洋大学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした言葉のかけ方・話の聞き方』など、著書も多数。イラスト/仲野みどり