オン・オフのメリハリをつける
可能な日に働ける時間だけ働きたい。そう考えてホームヘルパーの仕事を選んだ人にとって、希望する日に確実に休めるかどうかは大問題。だからこそ、希望を言える、必ず休める仕組みづくりは大切です。メリハリをつけて働けるようにするためには、どうすればいいか。そこから発想して、仕組みづくりを考えます。
実践例
- 1人の利用者を、サービス提供責任者も含めた複数のスタッフで担当。担当ホームヘルパーを固定しないことで柔軟にシフトを組めるようにし、休みたい日には必ず休める体制を整えます。
- 年末年始は完全休業と就業規則に明記。全員が休めるようにします。利用者には契約時に伝え、理解を求めます。ケアマネジャーにもきちんと説明し、年末年始も営業する事業所やショートステイの利用などの対応も、一緒に検討してもらいます。
柔軟な勤務体制をつくる
親が病気になった。子どもがけがをした。そんなとき、すぐに駆けつけたくても、簡単に休めないのが訪問介護の仕事の難しいところ。それを可能にするのは、やはり複数のスタッフが交代で訪問する体制です。「急用のときは代わってもらえるから、自分もできるときにはみんなを助けよう」。そんな支え合う気持ちが循環します。
実践例
- ホームヘルパーに熟年世代が多い場合は特に、本人や親の病気などでの急な早退、シフト変更を柔軟に。急な休みをカバーしてもらった人が、次は休みを返上してカバーに回る。そんな助け合う関係が次第にできていきます。
- 急な欠勤のカバーに回ることが多いサービス提供責任者。自分自身の家族の緊急時には、早退だけでなく、遅刻や中抜けもOKに。それでも決められた仕事はきちんとこなせるよう、サービス提供責任者同士で考え、融通し合います
監修/日髙 淳
神奈川県横浜市で訪問介護と居宅介護支援を提供する「ステップ介護」を運営。管理者を務めつつケアマネジャーとして多くの利用者を担当。訪問介護の現場での声を現状把握、介護連携、講師等に活用している。横浜市訪問介護連絡協議会相談役。文/宮下久美子 イラスト/藤井 恵