利用者の希望は?どんな性格?抱えている問題は?家の中はどうなっている?家族はホームヘルパーに何を望んでいる?それらの情報が十分にあれば、サービスを行う際、気をつけなければならないことが自然と見えてきます。場面別に見ていきましょう。
掃除
- 掃除道具・収納場所
毎回、「掃除機はどこですか?」と尋ねられるのは、利用者にとっては苦痛であり、かといって、ホームヘルパーが納戸や押し入れを勝手に開けて探すのは不作法になります。
- 掃除の仕方
「廊下は掃除機ではなく雑巾で」「浴室掃除の後は、壁や床の水滴はよく拭き取る」など、その家の掃除方法はさまざまです。
調理
- 利用者の好み
(薄味か濃い味か、洋風か和風か)
- 利用者の健康状態
(糖分・塩分・油分を控える、生野菜は避けて火を通す、嚥下力・咀嚼力低下などへの配慮)
買い物
- 買う品物
(メーカー、量、仕様など)たとえば、食パンなら、銘柄、何枚切りか、ない場合はどの銘柄にするか……なども事前に確認しておきます。
- 買う店
(○○スーパー、△△精肉店など)
- 買い置きの有無
ラップや洗剤などが何本もあるのに、「買ってきて」と頼まれた場合は「買い置きがまだ○本ありますよ」と伝えたほうが親切です。
監修/柏瀬美奈子
ヒューマンライフケア株式会社・人事部育成担当 ジュニアマネジャー。介護福祉士。施設介護、通所介護、訪問介護などの職を経て、人材育成、資格講座の講師を担当。2013年より現職に就き、研修企画、業務開発などに従事。これから「介護」を目指す人の熱い想いを支え、その教育・研修を提供することで、地域・社会への貢献を果たしている。取材・文/寺尾まり イラスト/しまだ・ひろみ