ホームヘルパーにとっては限られた時間内のことでも、利用者にとっては毎日の生活の場です。食中毒・感染症予防においても、その意識を持って取り組みましょう。
利用者の暮らしやすさを第一にできる範囲&ペースで
食中毒・感染症予防は、無理なく継続できることが大事です。「時間がないから、今日はできない」「面倒なので、やったりやらなかったり」ではなく、「その方法なら毎日できる」ことを。利用者の負担にならず、暮らしやすさを損なわない対策を提案しましょう。
ホームヘルパーがいない時間の生活を想像する
在宅の場合、ホームヘルパーの目や手が届く時間は、利用者の生活のごく一部。「今日、買った食べ物や飲み物は、いつどうやって食べるのか」など、自分たちがいない間のことを想像して支援することが求められます。たとえば「できるだけ早く食べてほしいものは、冷蔵庫の取り出しやすい場所に置く」など、食材の保存・保管を工夫するのも予防策のひとつです。
監修/倉井千恵
セコム医療システム株式会社 ケアサービス部課長。看護師、ケアマネージャー。1998年に入社。訪問看護、訪問介護、ケアマネジャーの実務を経て、現職。在宅介護を展開する部署で、おもに組織作り、人材の育成を担当。文/植田晴美 イラスト/岡村奈穂美