登録ホームヘルパーに「ここでずっと働きたい」という気持ちになってもらうには、どうすればいいでしょうか。[1]面接時、[2]勤めはじめの時期、[3]その後 の3つの時期に分けて紹介します。
1. 面接のときに
要望をしっかり聞き取る
人手不足だからと言って、応募者にあまり質問もせず、いきなり「いつから働けますか」と聞いたりしていませんか? まずは、応募動機をきちんと確認しましょう。また、登録ホームヘルパーとしての勤務経験がある場合は特に、「同じ理由で辞めてほしくないから」と伝え、働き方についての要望をしっかり聞くことが大切です。
実践例
- どんなふうに働きたいかを十分に聞き取ります。勤務したい曜日と時間帯、その理由、得意な業務、苦手な業務、扶養の範囲内におさめたいかどうかも確認します。
- 以前も登録ホームヘルパーとしての勤務経験がある人には、前の職場を辞めた理由も確認。嫌な思いを繰り返すことがないよう配慮します。
2. 勤めはじめの時期
不安を軽減するよう手厚くケア
登録ホームヘルパーとしての勤務経験の有無にかかわらず、新しい職場で勤めはじめたときは、誰でも不安を感じているもの。連絡があったときはもちろん、時にはこちらからも連絡し、「大丈夫?困っていることはない?」などと、声をかけます。サービス提供責任者が複数いる場合は、相性が良さそうな相手を担当として本人に選んでもらいます。
実践例
- 複数のサービス提供責任者がいる場合は、最初から担当を決めず、まずそれぞれと同行訪問を行います。すると、相性の善し悪しが何となくわかります。
- 導入の同行訪問で不安を感じていたら、もう一度サービス提供責任者と訪問して、不安を軽減。複数のサービス提供責任者がいるなら初回とは別の者と訪問します。
- 複数のサービス提供責任者と訪問した後の事務所への連絡は、本人が話しやすいと感じたサービス提供責任者にすることが多いでしょう。そこで、その人を担当にします。
監修/日髙 淳
神奈川県横浜市で訪問介護と居宅介護支援を提供する「ステップ介護」を運営。管理者を務めつつケアマネジャーとして多くの利用者を担当。訪問介護の現場での声を、現状把握、介護連携、講師等に活用している。横浜市訪問介護連絡協議会相談役。文/宮下公美子 イラスト/藤井 恵