3 入社後
大切に思う気持ちをわかるように伝える
登録ホームヘルパーは、管理者やサービス提供責任者とともに事業所を支える大切な仲間。その思いを、言葉で、行動で、相手にわかるように示すことで、誠意が伝わります。
管理者・サービス提供責任者が言葉にしてきちんと伝える
登録ホームヘルパーを大切に思っていても、それを言葉や態度で示さなくては、相手に伝わりません。折に触れて、意識して伝えていきましょう。
実践例
- 登録ホームヘルパーがいてこその訪問介護事業所。いなかったら事業が成り立たない大切な存在だと、事業所内の研修のときなどに何度でも意識して伝えます。
- 利用者から登録ホームヘルパーについての話を聞いたとき。6割が批判だったとしても、4割のほめ言葉だけを取り出し、「○○をほめていましたよ」と本人に伝えます。
- 特定のホームヘルパーに改めてほしいことも、本人だけに言うのではなく、まずは研修の場で全員に伝達。3回話しても自覚がなく改まらない場合は、本人に穏やかに、しかし、はっきりと伝えます。
給料で頑張りに応える
大切に思っていることは、言葉で伝えるだけでは不十分。頑張りに報いる給料を支払うことで、登録ホームヘルパーもここで勤め続けようという気持ちになるはずです。
実践例
- 夏・冬のボーナス支給はもちろんのこと、それ以外に、暑い日も寒い日も自転車で駆け回ることへのねぎらいを込めて、稼働時間に応じた「夏手当」「冬手当」を支給します。
- 当然のことではありますが、介護報酬として給付されている「介護職員処遇改善加算」分は、きちんと登録ホームヘルパーにも還元します。
- 訪問漏れが起こらないよう、その日、シフトが入っている登録ホームヘルパーは、朝、必ず事業所に電話します。これを習慣化するため、(会社支給の携帯電話などがない場合は)「通信手当」を支給します。
監修/日髙 淳
神奈川県横浜市で訪問介護と居宅介護支援を提供する「ステップ介護」を運営。管理者を務めつつケアマネジャーとして多くの利用者を担当。訪問介護の現場での声を、現状把握、介護連携、講師等に活用している。横浜市訪問介護連絡協議会相談役。文/宮下公美子 イラスト/藤井 恵