訪問介護に役立つ!研修資料に使える!へるぱる

【事例】かなり前の残薬は処分してもよいですか?

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【事例】かなり前の残薬は処分してもよいですか?

Q 残薬がたくさんあります。かなり前のものなので処分してもよいですか?

利用者宅で掃除をしていたときに、何年も前の薬が押し入れからたくさん出てきました。ご本人に伺うと、「体調がよくなったので飲むのをやめた」とのこと。今さら飲めないし、捨てても問題ないですか?

A たとえ古い薬でも、ホームヘルパーの判断で捨てることはできません。

基本的に薬は医療保険の費用で出されたものです。処方した医療機関や薬を出してもらっている調剤薬局などに持っていき、処分してもらいましょう。

【こう考えよう】

飲み残しなどの薬は、処方した医療機関や調剤薬局に「返す」のが適切です。もちろん、返した後にその薬が再度誰かに処方されることはありませんが、勝手にゴミとして捨てるのは環境衛生的にも不適切です。

しかし、実際にはかなりの残薬が利用者宅にはあるでしょう。服薬介助で訪問していなくても、掃除や片付けの際は残薬の有無の確認が必要です。ほとんどの薬は処方日の記載があるので、そこから残薬かどうかを確認したり、お薬手帳でいつの処方かを確認することができます。間違っても、「なくなるまで古いものから飲んでいく」などの支援はしないでください。基本的に処方された薬の使用期限は、「何日間分」の最終日までと考えましょう。例えば、2週間分ならば、処方日から2週間後が使用期限になります。

 

監修・執筆/能本守康
介護福祉士、主任介護支援専門員、相談支援専門員、日本ケアマネジメント学会認定ケアマネジャー、日本介護支援専門員協会常任理事、(株)ケアファクトリー代表取締役などを務める。著書に『Q&A 訪問介護サービスのグレーゾーン改訂版』(ぎょうせい)などがある。

イラスト/藤原ヒロコ

 

この記事は『へるぱる 2018年7・8月号』に掲載されています

ミスや事故が起きてしまった時、どうすれば“利用者からのクレーム”まで発展しないようにできるか。それは、直後からの対応にかかっています。何に気をつけるべきか。具体的な事例と、考え方から探ります。研修資料としても使える特集です。
他にも、おむつトラブル、食中毒・感染症予防、介護保険改正の最新情報、老計第10号の解説、書類の実例集など、訪問介護ならではの役立つ内容を、わかりやすく解説します。

へるぱる2018年7・8月号

特集内容

巻頭特集

事例から対応のポイントを知る

「クレーム」を発生させない!深刻化させない!

研修特集1

基本の予防策にプラスして実践!

食中毒・感染症から利用者を守ろう!

研修特集2

おむつトラブル

解決は5つの視点で考える!

  • 基本の介助術[第3回]
    排泄ケア・おむつ交換をマスターしよう!
  • もう悩まない!
    サービス中のあいまいゾーン[第7回]
  • 「老計第10号」ポイントはここ![第3回]
  • ホームヘルパーが知っておきたい!
    医療の知識[第6回]―口腔内の衛生―
  • 2018年 介護保険制度改正で訪問介護はどうなる?[第3回]
  • サービス提供責任者がイキイキ
    働きやすい事業所づくりの秘訣[第3回]
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ ―愛すべき ヘルパーな日々―
  • 実例集[第3回]手順書
    手順書に必要なことは?
  • おたよりお待ちしてます!
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