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実施したサービスの証明となる重要書類

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実施したサービスの証明となる重要書類

サービス提供記録は、実施したサービス内容を記録しておくもの。介護報酬の算定や請求における裏づけとなり、実地検査・指導においても念入りに確認される、重要な書類です。国の基準においては2年間の保存が義務づけられていますが、自治体の条例等で5年間としているケースも。記載や管理に不備があると、介護報酬返還の対象になるといった大きなペナルティが科される可能性もあります。

記録の作成は、毎回のサービス後、訪問したホームヘルパーが行います。「利用者向け」と「事業所保存用」の2つが必要となり、複写式の用紙を活用している事業所が多いようです。決まった書式はなく、事業所ごとに使いやすいものを用意できますが、以下のような内容を含めることが求められています。

誰が読んでもわかりやすいように、5W1H(いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どうしたのか)を明確にして、その日にあったことを具体的に記載していきます。通常の手順についてはチェック形式で記載し、「いつもと比べて変化があったところ」「利用者の体調や心情がわかる場面」などを自由記述欄に記します。ポイントを押さえた、正確な記録を心がけましょう。

また、利用者や家族が目にする書類でもあるため、できるだけ前向きな表現を心がけましょう。「徘徊」や「拒否」といったマイナスイメージの強い言葉や、「問題がある」などの利用者を上から評価するような書き方は避けるべきです。一方で、公的書類であることから、敬体(です・ます調)は用いないのが基本。常体(だ・である調)を基本に、簡潔な記載を目指しましょう。

 

柴田範子(しばた・のりこ)
NPO法人「楽」理事長として、小規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト「くじら雲」を運営する。神奈川県ボランタリー活動推進基金審査会委員。元・東洋大学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした言葉のかけ方・話の聞き方』など、著書も多数。

 

この記事は『へるぱる 2018年9・10月号』に掲載されています

介護職に求められる医療の知識は、どういうことなのか? 高齢者の体と心の変化を知って、観察することが求められていますが、具体的にどこを見ればいいのか? をわかりやすく学べる内容です。

他にも、緊急時の備えについて、介護職による“虐待”の芽は、どうやって早期に摘むかを研修特集としてお届けします。“書類”実例集では「サービス提供記録」を取り上げ、事例をもとに図解、理解を深めます。

へるぱる2018年9・10月号

特集内容

巻頭特集

ケアマネジャー&医療職との連携を目指して!

ホームヘルパーに求められる医療の知識とは?

研修特集1

現場で慌てないために

緊急時に備えていますか?

研修特集2

“虐待”の芽を摘むために

日々のケアからできること

  • もう悩まない!
    サービス中のあいまいゾーン[第8回]
  • 基本の介助術[第4回]
    排泄の介助をマスターしよう!
  • 「老計第10号」ポイントはここ![第4回]
  • ホームヘルパーが知っておきたい!
    医療の知識[第7回]―睡眠―
  • 2018年 介護保険制度改正で訪問介護はどうなる?[第4回]
  • サービス提供責任者がイキイキ
    働きやすい事業所づくりの秘訣[第4回]
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ ―愛すべき ヘルパーな日々―
  • 実例集[第4回]サービス提供記録
    自由記述欄の書き方
  • おたよりお待ちしてます!
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