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【事例】以前処方された軟膏を塗ってもよいですか?

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【事例】以前処方された軟膏を塗ってもよいですか?

Q 湿疹があり、以前に処方された軟膏があるとのこと。似た症状なので塗ってもよいですか?

皮膚トラブルが多い利用者です。不定期で皮膚科にかかっていて、今回もまた同じような湿疹が確認されました。以前の軟膏が残っているので塗ってあげたいのですが……。

A たとえ以前に処方された軟膏でも塗ってはいけません。

これは専門医の判断が必要なケースです。訪問介護職が勝手に判断してはいけません。また薬には使用期限があり、残っているから使うという考え自体が誤りといえます。

【こう考えよう】

まず、今回の湿疹のようなものが、以前の湿疹と原因が同じであるか、そもそもそれが湿疹なのか等々、専門医の判断が必要です。特に皮膚トラブルが多い利用者の場合、正確な診断が重要となります。まずは受診を勧めましょう。

さらに薬には使用期限が定められています。処方薬の場合は塗り薬でも飲み薬でも、通常、〇〇日分、〇週間分などと明記されており、それを過ぎた薬品は基本的に使用してはいけません。もし、利用者が自分で判断して塗っている場合、上記のことを説明しましょう。そして頓服使用が希望ならば、そのことを専門医に相談してみましょう。

 

監修・執筆/能本守康
介護福祉士、主任介護支援専門員、相談支援専門員、日本ケアマネジメント学会認定ケアマネジャー、日本介護支援専門員協会常任理事、(株)ケアファクトリー代表取締役などを務める。著書に『Q&A 訪問介護サービスのグレーゾーン 改訂版』(ぎょうせい)などがある。

イラスト/藤原ヒロコ

 

この記事は『へるぱる 2018年9・10月号』に掲載されています

介護職に求められる医療の知識は、どういうことなのか? 高齢者の体と心の変化を知って、観察することが求められていますが、具体的にどこを見ればいいのか? をわかりやすく学べる内容です。

他にも、緊急時の備えについて、介護職による“虐待”の芽は、どうやって早期に摘むかを研修特集としてお届けします。“書類”実例集では「サービス提供記録」を取り上げ、事例をもとに図解、理解を深めます。

へるぱる2018年9・10月号

特集内容

巻頭特集

ケアマネジャー&医療職との連携を目指して!

ホームヘルパーに求められる医療の知識とは?

研修特集1

現場で慌てないために

緊急時に備えていますか?

研修特集2

“虐待”の芽を摘むために

日々のケアからできること

  • もう悩まない!
    サービス中のあいまいゾーン[第8回]
  • 基本の介助術[第4回]
    排泄の介助をマスターしよう!
  • 「老計第10号」ポイントはここ![第4回]
  • ホームヘルパーが知っておきたい!
    医療の知識[第7回]―睡眠―
  • 2018年 介護保険制度改正で訪問介護はどうなる?[第4回]
  • サービス提供責任者がイキイキ
    働きやすい事業所づくりの秘訣[第4回]
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ ―愛すべき ヘルパーな日々―
  • 実例集[第4回]サービス提供記録
    自由記述欄の書き方
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