訪問介護に役立つ!研修資料に使える!へるぱる

養介護施設従事者等による虐待の分類と実例【前編】

記事

  • ホームヘルパー
  • 利用者
  • 研修
  • 虐待
  • 防止
養介護施設従事者等による虐待の分類と実例【前編】

「養介護施設従事者等」とは、介護保険法や老人福祉法で規定されている介護施設・事業の業務に従事している人のことで、ホームヘルパーも含まれます。いわば“介護のプロ”による行為のうち、どんなものが虐待に当たるのでしょうか。高齢者虐待防止法による5つの分類をもとに、具体的に見ていきましょう。

身体的虐待:高齢者の体を傷つけたり苦痛を与えたりすること

  • 殴る、つねる、やけどをさせるなど痛みや外傷を与える
  • 医学的判断に基づかない痛みを伴うようなリハビリを強要する
  • 嫌がっているのに、無理やり食事を口に入れる
  • 移乗の際に体を無理に引きずったり、必要以上に高く持ち上げたりする
  • ベッドに縛りつけたり、外から鍵をかけて部屋に閉じ込めたりする(※)

など

※介護保険施設等では、「緊急やむを得ない」場合をのぞき、身体拘束やその他の行動制限は原則として禁止されています

放棄・放任(ネグレクト):高齢者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること

  • 受診させない、救急対応を行わない
  • 処方どおりの服薬をさせない
  • 水分や栄養を摂取させない、管理を怠る
  • 生活に必要なメガネや義歯を使用させない
  • 冷暖房を使わせないなど劣悪な環境に長時間置く
  • 同僚(介護職)や家族からの虐待行為を放置する

など

 

監修/小川久美子
公益社団法人あい権利擁護支援ネット講師。社会福祉士。多様な高齢者福祉施設の現場経験に基づき、高齢者虐待対応や成年後見に関しての助言・指導を行うほか、全国で数多くの研修を担当する。

イラスト/尾代ゆうこ

参考文献:『「その人らしさ」を大切にしたケアを目指して』(公財) 東京都福祉保健財団

 

この記事は『へるぱる 2018年9・10月号』に掲載されています

介護職に求められる医療の知識は、どういうことなのか? 高齢者の体と心の変化を知って、観察することが求められていますが、具体的にどこを見ればいいのか? をわかりやすく学べる内容です。

他にも、緊急時の備えについて、介護職による“虐待”の芽は、どうやって早期に摘むかを研修特集としてお届けします。“書類”実例集では「サービス提供記録」を取り上げ、事例をもとに図解、理解を深めます。

へるぱる2018年9・10月号

特集内容

巻頭特集

ケアマネジャー&医療職との連携を目指して!

ホームヘルパーに求められる医療の知識とは?

研修特集1

現場で慌てないために

緊急時に備えていますか?

研修特集2

“虐待”の芽を摘むために

日々のケアからできること

  • もう悩まない!
    サービス中のあいまいゾーン[第8回]
  • 基本の介助術[第4回]
    排泄の介助をマスターしよう!
  • 「老計第10号」ポイントはここ![第4回]
  • ホームヘルパーが知っておきたい!
    医療の知識[第7回]―睡眠―
  • 2018年 介護保険制度改正で訪問介護はどうなる?[第4回]
  • サービス提供責任者がイキイキ
    働きやすい事業所づくりの秘訣[第4回]
  • こうしたらうまくいった!
    ホームヘルパー奮闘体験
  • みんなの声を聞かせて!
    へるぱるカフェ ―愛すべき ヘルパーな日々―
  • 実例集[第4回]サービス提供記録
    自由記述欄の書き方
  • おたよりお待ちしてます!
  • 訪問しました!
    キラキラ へる★ぱる
  • へるぱるPICK UP
  • 切り取って使えます!
    食材がないときのお助けレシピ
  • 年間購読お申し込みでプレゼント!
年間購読はコチラから
紙版を買う
  • Amazon.co.jp
  • 楽天ブックス
デジタル版を買う
  • 書店によってはお取り扱いが無い場合がございます。あらかじめご了承ください。
  • デジタル版は紙の雑誌と内容が異なる場合や掲載されないページがある場合がございます。また、印刷はできません。あらかじめご了承ください。
お知らせ/新着記事一覧