【対ホームヘルパー】研修をフル活用し、クレーム防止対策
事業所としての方針や守るべきことは、日々の指導や事業所内の研修を通して、しっかり身につくまでホームヘルパーに繰り返し伝えます。また、事故やクレームはホームヘルパーの離職の原因になりやすいものです。離職防止も意識し、事故やミスがあっても言い出しやすい環境づくりと、気持ちの部分のフォローを心がけます。
【実践例】
〈レベルアップについて〉
- 指示された業務を時間内にきちんと終えられるよう、研修を実施。ベテランのホームヘルパーから、手際よく仕事をこなしていく工夫を紹介してもらうなど、互いのスキルを共有し合える研修に。
- 複数のホームヘルパーが訪問している利用者宅では、冷凍ごはんを食べきったら新たに炊いて冷凍しておくなど、次に訪問するホームヘルパーがスムーズに仕事に取りかかれる配慮を徹底します。
〈ミスを言い出しやすい環境づくり〉
- 利用者への説明と同じように、事業所として、誰が介護していても、要介護の高齢者のケアでは事故やミスが起こりうると考えていることを、折に触れてホームヘルパー全員に伝えます。
- 事故やミスは、最大限の注意を払っていても、時には避けられない場合があります。その認識についても共有し、起こったミスや事故を言い出しやすくします。
『へるぱる2018 11・12月』ではクレームから離職とならないためのポイントも解説しています。
監修/日髙 淳
神奈川県横浜市で訪問介護と居宅介護支援を提供する「ステップ介護」を運営。管理者を務めつつケアマネジャーとして多くの利用者を担当。訪問介護の現場での声を、現状把握、介護連携、講師等に活用している。横浜市訪問介護連絡協議会相談役。文/宮下公美子 イラスト/藤井 恵