正しく薬を使用するために、次の3つのポイントを心がけるようにしましょう。
1.【確認】3度確認する習慣を
忙しい業務のなかでも、服薬介助の前に、[1]薬を出したとき、[2]薬を手に取ったとき、[3]口に入れる(使用する)直前の、3度、確認することを習慣化しましょう。
2.【理解】薬剤情報提供書をよく読んで理解する
薬局で薬と一緒に渡される薬剤情報提供書を事前に確認しましょう。また、正しい薬の使い方を利用者と共有できるよう、一緒に確認します。
誤った使い方[1]
痛み止めなどの貼付薬をあばら骨の上に貼ると、くぼんでいる部分に薬剤が粘着せず、十分な効果が得られない。
誤った使い方[2]
吸う力が衰えているのに、吸入薬が処方されている。また、だ液の量が減っているのに舌下薬が処方されている。
3.【連携】他職種・関係者と情報を共有し、連携する
1日に複数回、訪問介護が入る場合や、通所介護などの他サービスを利用している場合には、誤薬が起こらないように、他職種・関係者間で情報共有しながら連携しましょう。また薬剤師と連絡をとり、正しく薬を使うための情報を得ることも大切です。
本誌では、現場で役⽴つ服薬に関する情報を紹介しています。
堀 美智⼦
薬剤師。帝京⼤学薬学部医薬情報室を経て、1998年医薬情報研究所/(株)エス・アイ・シー設⽴に参画。現在は医薬情報部⾨責任者。東京・⼋王⼦「公園前薬局」店頭にも⽴ち、⽣活者の視点から医薬情報を発信している。著書に『介護職必携︕ お年寄りの薬おたすけブック』(メディカ出版)、『処⽅せん・店頭会話からの薬剤師の臨床判断 』(じほう)などがある。
イラスト/佐藤加奈⼦