ポイント
- Kさんの言葉や様子をみて、ホームヘルパーが入浴を無理に勧めない選択をしたことが読み取れます。このように、本人の言葉を「 」(かぎかっこ)でそのまま記載したり、表情や様子を描写したりするのが、よい記録を書くポイントです。
- 「その後」が記載されておらず、飲み忘れについてホームヘルパーが行った対応がわかりません。
- どんな経緯で飲み忘れに気づいたのか、どのように対応したのか、実際のやり取りがわかりやすく書き残されています。
- ホームヘルパーが抱いた「ただの感想」でしかなく、内容も具体性に欠けています。
- いつと比べて何がどう変化したのか、わかりやすく書かれています。Kさん自身の言葉があるのもいいですね。
- ホームヘルパーが病気を診断するような記載は不適切です。また、本人や家族も目にする書類ですから、尊厳を傷つける可能性がある言葉は避けましょう。
- 「 」(かぎかっこ)を用いて、Kさんとホームヘルパーのやり取りを具体的に記録できています。後から振り返りやすい記載ですね。
本誌では、「サービス提供記録」の他「アセスメント表」「訪問介護計画書」「⼿順書」「モニタリングシート」など、よりよいケアにつながる書類作成のポイントを実例と共に解説しています。
監修/柴⽥範⼦(しばた・のりこ)
NPO法⼈「楽」理事⻑として、⼩規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト事業所「くじら雲」を運営する。神奈川県社会福祉審議会委員。元・東洋⼤学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした⾔葉のかけ⽅・話の聞き⽅』など、著書も多数。