私生活に直面するからこそ大きな責任が伴う
そもそも介護は、公共性の高いサービスのひとつです。それを担う立場であれば、関連する法令を理解し、遵守することは必須と言えます。それに加えて求められるのが、利用者の尊厳を守る、高い職業倫理を有していることです。
なかでも、より利用者のプライベートに入り込む訪問介護において、倫理・法令遵守は重要です。訪問介護は基本的に利用者の自宅へ一人で訪れ、家族も含めた私生活に直面しながらサービスを提供します。ホームヘルパーの意識次第では、人権侵害や法令違反が容易に起こりかねません。それだけ社会的に大きな責任が伴う仕事であることを、心に留めておきましょう。
本誌では、「倫理・法令遵守」の研修として使える6つの事例を通して考える資料を掲載しています。
監修/⼭⽥ 滋
株式会社安全な介護 代表取締役。おもにリスクマネジメントをテーマに、年間150回のセミナーをおこなう。『完全図解 介護リスクマネジメント』(講談社)など、著書も多数。
取材・⽂/ナレッジリング(中澤仁美) イラスト/⻫藤かこみ