実は、ハラスメント対策において、非常に重要なのが契約時の対応です。サービスを開始する前に適切な契約を結ぶことで、ハラスメントを抑止することができます。
契約書や説明書にハラスメントに対する記述を盛り込む
契約書や重要事項説明書に「ハラスメント禁止」条項を設けましょう。具体的にどういった言動がハラスメントに該当するかを明記し、それをおこなった際の契約解除条項等も盛り込んでおくと安心です。
書類はその場で丁寧に説明し、理解してもらう
せっかく明記しても、「あとで読んでおいてください」ではダメ。利用者と家族にその場で説明しましょう。「こういった言動があった場合、契約解除になることもあります」など、丁寧に伝えます。当然ですが、最後にサインをもらうことも忘れないように!
本誌では、利⽤者や家族を不快にさせずに受け⼊れてもらう説明のしかたや、わかりやすい伝え⽅も紹介しています。
監修・執筆/神⾕洋美
全国ホームヘルパー協議会 会⻑。社会福祉法⼈ 豊⽥市社会福祉協議会 旭⽀所 ⽀所⻑。平成30年度厚⽣労働省⽼⼈保健健康増進等事業「介護現場におけるハラスメントに関する調査研究」委員会のメンバーとして、「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」の作成に携わる。
取材・⽂/宮下公美⼦、⼭⽥智裕 イラスト/尾代ゆうこ