ポイント
- Mさんのこれまでの生活や趣味がアセスメントできています。追加でわかった情報があれば、ホームヘルパーにも追記してもらうことで、より内容を充実できるでしょう。
- 義歯の洗浄だけでは、口腔内の清潔を保つことができません。口のなかに残った食べ物が誤嚥性肺炎につながることもあるため、しっかりとケアできているか、さらなる聞き取りが必要です。
- 高次脳機能障害では、現れる症状が人によってさまざまです。このアセスメント表から、Mさんならではの症状がどのようなものかを共有できていますね。
- 食事のための環境整備が十分かどうかも、訪問介護で確認しておきたいところ。例えば、室内でも車いすを使用しているMさんですが、食事の際は食卓のいすに移乗できているでしょうか? それとも、ベッド上で食事をしているでしょうか?
- 訪問介護以外にも、必要な社会資源をしっかり活用できていることがわかる記載です。
本誌では、「アセスメント表」の他「訪問介護計画書」「⼿順書」「サービス提供記録」など、よりよいケアにつながる書類作成のポイントを実例と共に解説しています。
監修/柴⽥範⼦(しばた・のりこ)
NPO法⼈「楽」理事⻑として、⼩規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」、サテライト事業所「くじら雲」を運営する。神奈川県社会福祉審議会委員。元・東洋⼤学ライフデザイン学部准教授。『イラストでわかる介護職のためのきちんとした⾔葉のかけ⽅・話の聞き⽅』など、著書も多数。