倫理・法令遵守のために、事業所として次のようなことに取り組んでみましょう。
定期的な研修
時が経つと忘れてしまうのが人間ですから、倫理・法令遵守をテーマにした研修も、定期的におこなうのが理想的です。事例をもとにグループで話し合ったり、実際に寄せられた相談内容を共有したりしてみましょう。
何でも話せる環境づくり
ホームヘルパーが一人で問題を抱え込むことによって、倫理に反する行動や法令違反が起こりやすくなります。日頃から何でも相談しやすい雰囲気をつくることに加えて、面談など、定期的にホームヘルパーと話し合う場を設けましょう。
適切な調査
利用者や家族から、ホームヘルパーの言動に対して訴えがあったときには、必ず事実関係を調べるのが事業所としての責務です。特に、「同じホームヘルパーが担当する複数の利用者から似たような訴えがある」といったケースでは、事実を細かく調べる必要があります。
本誌では、介護職に求められる3つのルールや、指導の難しい「法令遵守」の伝えかたについても紹介しています。
監修/山田 滋
株式会社安全な介護 代表取締役。おもにリスクマネジメントをテーマに、年間150回のセミナーをおこなう。『完全図解 介護リスクマネジメント』(講談社)など、著書も多数。取材・文/ナレッジリング(中澤仁美) イラスト/斉藤かこみ