介護保険法の“目的”にもあげられる理念
「介護における自立支援とは?」という問いに、あなたならどう答えますか? 介護保険法第一条では、介護保険制度の目的を下記のように定めています。改めて読んでみましょう。
「その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」に、どんな支援が介護サービスに求められているのでしょうか。イメージしやすい自立支援として身体的自立があり、自立イコール身体的自立となりがちです。
また、身体的能力に着目してしまうことで利用者が「今、できないこと」を補うように支援するのが自立支援と思ってしまうことがあります。しかし、これは本来の自立支援とはいえません。
本誌では、「自立」にはさまざまな面が存在することを、具体例と共に考えていきます。
監修/松川竜也
一般社団法人神奈川県介護支援専門員協会 副理事長、沖縄県子ども生活福祉部高齢者福祉介護課統括アドバイザー、ツツイグループ医療法人徳寿会顧問。これまで厚生労働省老人保健健康増進等事業における委員や平成27年度改正に伴う介護支援専門員研修実務・専門・主任課程のカリキュラム策定などに携わる。イラスト/しまだ・ひろみ