生活の質にも大きく関わる排泄。認知症の人にとっては多くの複雑なプロセスが必要です。プライバシーにも深く立ち入る行為であることを肝に銘じ、支援に入りましょう。
安心して排泄できるようプライバシーへの配慮は入念に
認知症があっても、羞恥心はあります。他人に排泄行為に関わってほしくない気持ちは私たちと一緒です。
自分でできる人であればドアを閉め、実際はすぐそばで待機していたとしても、「向こうで掃除をしています。終わったら大きな声で呼んでもらえますか?」と伝えるなど、利用者の恥ずかしさを減らす雰囲気づくりを心がけます。
本誌では、排泄以外にも、入浴、食事、外出など、シーン別にポイントを多数紹介しています。
監修/黒松基子
日本ホームヘルパー協会 副会長。公益社団法人 認知症の人と家族の会 島根県支部代表のほか、しまね若年性認知症相談支援センター 若年性認知症コーディネーターも兼任。介護の専門学校で非常勤講師もつとめる。イラスト/オカムラナオミ