肥満や“メタボ”が健康によくない、ということは、広く認識されています。ですが、高齢者の場合は、それと同じくらい、あるいはそれ以上に、低栄養に対する注意が必要です。今回は、高齢者の低栄養の原因や危険性、その予防と改善のためにホームヘルパーにできることを考えてみましょう。
低栄養が引き金になる負の循環
低栄養になると筋肉量が減少し、基礎代謝が低下します。また、筋肉量が減少すると疲れやすくなり活力が低下し、活動量が減ってますます食欲が低下し、低栄養がさらに悪化するという負の循環に陥ります。
本誌では、さらに「なぜ低栄養になるのか」「そこから考えられる危険性は？」などを詳しく見ていきます。
監修／德田泰子
管理栄養士、調理師。病院勤務の後、管理栄養士として独立。利用者目線に立った健康メニュー提案、充実した高齢者食提供の支援など「おいしく・楽しく・健康な暮らし」を実現するため女性起業家として、栄養コンサルティング会社、株式会社ヘルシーオフィスフーを設立、その代表を務める。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、特別養護老人ホームなどの高齢者施設におけるより充実した食事への改善支援、安全な食事提供のためのサポートを行う。
イラスト／しまだ・ひろみ
