高齢者は、なぜ熱中症になりやすいのか?
暑さやのどの渇きを感じにくい、体内の水分量が筋肉量の減少により少ない、汗をかきにくい、持病のある人が多い、など、様々な理由によります。また、長引くコロナ禍によりマスクが当たり前の生活になって3年め。感染症対策としては有効なマスクも、息苦しさや蒸し暑さの要因となり、高齢者の熱中症による救急搬送の割合はこの数年増えているのです。
高齢者は、なぜ食中毒になりやすいのか?
さまざまな理由がありますが、免疫力、抵抗力が低下している、視力などの低下により食材の見た目や匂いの変化に気づきにくい、「冷蔵庫に入れておけば安心」と思う利用者が多い、などがあげられます。
熱中症&食中毒、そのいずれも、利用者の生活に身近なホームヘルパーに予防が期待されているのです。
上のイラストは、利用者に冷蔵庫を見せてもらっているホームヘルパーです。「冷蔵庫の中を見られてもかまわない」と思ってもらえるような関係が作れれば、賞味期限が切れそうな食材が入っていないか、食べ残しが保存されていないか、などを見てホームヘルパー同士で情報共有しての対応が可能になります。本誌では、他にも“利用者と一緒に楽しく水分を摂取する取り組み”など、具体的な例をあげて予防策を提案しています。ぜひ、厳しい夏の前に皆さまでご覧いただければ幸いです。
監修/
潮美恵子
(株)まごころ介護サービス 教育研修部課長。入社18年目〈訪問介護14年・教育4年〉/趣味:テレビドラマや映画を見る、歌を聞きながら(歌いながら)ドライブ、お酒を飲む(日本酒・梅酒)、仕事(介護の仕事)/仕事で大切にしていること:目配り・気配り・心配り。どんな時でも笑顔で!
齋藤亜衣子
(株)まごころ介護サービス 教育研修部次長。入社11年目〈訪問介護6年・サービス付き高齢者住宅(小規模多機能型居宅介護併設)1年・教育研修部3年〉/新卒で入社して、結婚・出産を経て、時短社員で仕事復帰/趣味:娘と遊ぶこと/介護のモットー:年をとっても喜怒哀楽。何事も楽しく!
イラスト/関口紀子