食中毒とは、食中毒の原因となる細菌やウイルスなどが含まれる食品を食べることで起こります。腐っている食品とは違い、食べ物の見た目や味は変わらず、嫌なにおいもしないことがあるため、気づかずに食べてしまう場合があります。
抵抗力が弱い高齢者や持病がある人は、健康な若い人なら発症しないような少量の細菌やウイルスでも食中毒になることがあります。食中毒で下痢を起こすと脱水になったり、嘔吐するとそれを誤嚥したりするおそれもあります。体力が奪われ重症化しやすいので、しっかりと予防しましょう。
本誌では、「食中毒予防の3原則」つけない・増やさない・やっつけるの基本に沿って、改めて解説していきます。「つけない」ために注意するべき肉や魚の取り扱い方、「増やさない」「やっつける」ために調理や保存の温度はどうするべきか? など、実際の場面で気をつけたいポイントをわかりやすく整理しました。ぜひ、あらためて事業所の皆さまでご確認ください。
監修/稲山未来
Kery栄養パーク代表。ふれあい歯科ごとう勤務。管理栄養士、認定在宅訪問管理栄養士、介護支援専門員、認知症ケア専門士、健康咀嚼指導士。特別養護老人ホームにて高齢者の栄養管理に関わったのち、訪問歯科診療所にて管理栄養士による訪問栄養食事指導業務の立ち上げを行う。現在は訪問栄養食事指導業務を続けながら、地域住民向けの栄養講座や地域見守りボランティアへの栄養教育活動を行う。
イラスト/尾代ゆうこ