「倫理」というと、難しそうだと感じる人もいるでしょう。辞書ではどう書かれているか見てみると、
人として守り行うべき道。善悪・正邪の判断において普遍的な基準となるもの。道徳・モラル。
とあります。
上の画像であげた5つは、人として守るべきこと、正しいこと、よいこととして「多くの人と共有できる感覚」です。私たちが安心して共存するために、自分もそうありたいし、他人もそうであってほしいと思うでしょう。とはいえ、これらは誰かに強制されるものではありません。親切にするのは本当によいことなのか、どういう行動が親切・不親切なのか、それらは一人ひとりの心が感じ、それに従って行動しています。「常識」に近い感覚かもしれません。
その感覚的なものを、どうやって事業所全体の倫理観として作っていくのか。
本誌ではその方法をさまざまな角度から解説していきます。ぜひ参考にしてください。
監修/北田信一
看護師。介護支援専門員。東京都立大塚看護専門学校卒業。精神科病院病棟看護師長、看護専門学校専任教員、介護福祉士養成施設専任教員(教務課長)を経て現在、認知症対応型グループホームPAO経堂、デイサービスPAOすがも運営の傍ら、訪問看護ステーションNew Step練馬で訪問看護に携わる。教員時代より日本社会事業大学介護技術講習会主任指導者を務めるなど、介護技術教育に携わる。
イラスト/しまだ・ひろみ