令和5年5月から9月の熱中症による全国の救急搬送人員の累計は、91,467人でした。これは平成20年の調査開始以降2番目に多い搬送人員です(一番多かったのは平成30年の95,137人)。年齢区分別でみると高齢者が半数以上を占め、発生場所別では住居での発生が約4割を占めています。
高齢者が熱中症にかかりやすい理由として、下記が挙げられます。
- 体内の水分量が減少する
- 「暑い」と感じにくくなる
- のどの渇きを感じにくくなる
- 体を冷やしてはいけないという意識が強い
- 発汗量・皮膚血流量の増加が遅れる など。
利用者の日々の暮らしをケアするホームヘルパーは、熱中症になってしまった利用者を発見する機会もあり得ます。その際、現場ですぐにできる対応法など、知っておきたいポイントも本誌で解説。上のイラストは、体を冷やすときの場所の目安です。近年では、静脈以外にも、手のひらや足の裏なども有効と言われています。
他にも、軽症から重症までの見極めの目安、訪問時にチェックしたいポイント、介護職自身も自分の体を守るためにできること、などを幅広く掲載しています。詳しくは『へるぱる2024 7・8月』をご覧ください。
監修/坂本由恵
新富士病院グループ訪問看護ステーション 統括、看護小規模多機能型居宅介護ナーシングケアホーム長沢ひまわり 所長。長年の訪問看護師の活動を通して、「最期まで地域で生きる」という願いを支えるために、令和4年に看護小規模多機能型居宅介護ナーシングケアホーム長沢ひまわりを開設。YouTubeチャンネル「訪問看護ステーション長沢・鶴川ひまわり Himawari Nursing vlog」内で在宅療養の様子などを配信中。
イラスト/ささきともえ